タカラヅカ/歌劇情報です。お役立て下さい!


タカラヅカ/歌劇

2006年06月29日

ファントム公演二日目を観て(宝塚歌劇 花組公演)

6/24午後、<ファントム>を観に宝塚大劇場へ行きました。
前日の6/23から始まったばかりでまだ3回目の公演でした。

当日は梅雨の中休みで割合良いお天気、暑い位でした。
我々が観たのはVISAカード会員の貸切公演、2階席の1列目という割合よい条件の席でした。

今回の公演は花組の娘役トップ、桜乃彩音(さくらのあやね)さんの宝塚大劇場でのお披露目公演にもなっており演目と共に注目度は大な作品です。

ファントム公演ポスター<ファントム>という題名が示す通り、今回のミュージカルは<オペラ座の怪人>を宝塚歌劇風にアレンジした作品です。
作品自体は2004年に和央ようか、花總まりさんのコンビで宙組が演じていますが、今回は一部を変更しているそうです。
花組版では、ファントム役を春野寿美礼(はるのすみれ)、ヒロイン、クリスティーヌ役を桜乃彩音(さくらのあやね)さんが演じられました。

今回は大きく2幕に分かれています。

1幕目ではクリスティーヌのオペラ座入団からファントムとの出会いと彼による歌の指導、クリスティーナが初舞台で受けたひどい嫌がらせと、それに怒ったファントムによる彼女の連れ去りまでが、
2幕目ではクリスティーナに請われ自分の素顔を見せてしまったファントムの苦悩、そして悲しい結末へと物語は進んで行きます。

大まかなストーリーについては宝塚歌劇団の公式ホームページをお読み頂ければ幸いです。

一般に<オペラ座の怪人>と言うと、暗くオドロオドロしいイメージがありますが、今回の花組版ではおどろおどろしさは控えた感じになっています。
2幕目はファントムが暮らすオペラ座地下でのシーンが多く、おどろおどろしい雰囲気がありましたが、1幕目ではそれは殆ど感じられませんでした。
逆に衣装、舞台全体の雰囲気ともに明るい感じすらしました。
ファントムはじめ皆の心にもう少し影の部分を持たせてもよかったかと思います。
この部分が、賛否両論となるかもしれません。

花組公演の<ファントム>、男女の愛情のみならず母の愛情、そして父と子の愛情までを織り込んだ悲しくも素晴らしい作品です。

宝塚大劇場での公演は8/7(月)までです。
その後舞台を東京宝塚劇場に移し、8/25から10/1まで演じられます。

ミュージカル終了後のレビューショーも、少し短めではありましたが、黒と赤を基調とした素晴らしいものでした。

<ファントム>、お薦め出来る作品です。

ファントム舞台開演前と幕間の様子

 

 

 

 

追記:今回の公演途中のこと。
ファントムの子供時代を演じていたジェンヌさんなのですが、登場してすぐ、彼女の被っていたかつらが落ちてしまうというハプニングがありました。
非常に重要な場面であった為、かつらの無いまま演じ切られましたが、内心はたまらなかっただろうと思います。
正直ちょっとしまらない感じはしましたが、しっかりとした演技と、周りのジェンヌさんのフォローには感嘆しました。
やはりこれがタカラヅカと言うものなのでしょうね。

今回のポスターは宝塚歌劇団公式HPのものをお借りしました。



2006年05月29日

ぎりぎりセーフな作品でした(宝塚歌劇 ロック・オペラ 暁のローマ)

宝塚大劇場での宝塚歌劇 月組公演の作品 <ロック・オペラ 暁のローマ> を観て来ました。

暁のローマシェイクスピアの<ジュリアスシーザー>を原作とし、現代風のリズミカルなロック音楽を基調としたオペラでした。

主人公はブルータス。演じるのは月組男役トップの瀬奈じゅんさん。
カエサル(ジュリアスシ−ザー)役は専科から轟 悠さん、という二大トップスターでの劇となっていました。

この日の公演はスポンサーがついた貸切公演でしたので、オペラ開始前に遥ようこさんの司会で、月組の夏河ゆらさんの挨拶がありました。

ストーリーは次の通りです。
共和制体制下の古代ローマ、戦争に勝利したカエサルは事実上ローマの指導者的立場にありました。
だが、その彼に対し王冠を捧げようとする副将のアントニウスにローマ市民は疑問を抱き始めます。
過去の王政支配に戻るのではないかと。
カエサルがその将来に期待を寄せる若者ブルータスも、王になるつもりはないというカエサルの本心に疑問を持っていました。
そこへ現れたエジプトの女王クレオパトラ。彼女が連れてきたのはカエサルとの間に出来た赤ん坊でした。
2人のやり取りからカエサルが野心を抱いているのではないかとの疑念を持ったブルータスはカエサルに「あなたは王なのか」と問いただします。
「王ではないが自分がこのローマを治めるのだ」と答えるカエサルに対し、「ローマの理想である共和制はどうなるのか」と詰め寄るブルータス。
それに対し「時代と共に理想も変わり、今のローマは指導者を求めている」と、自分の考えを述べるカエサル。カエサルは自らの手で豊かな国を創り上げようとローマの新たな未来を思い描いていたのです。
一方のブルータスはカエサルへの尊敬の気持ちとローマを愛する気持ちの間で大きく揺れ動くのでした。
妻、ボルキアとのやり取りの末、ブルータスは“誰の物でもないローマ、皆で守り築くローマ”を自分が愛している事を再確認し、友人カシウスと共にカエサル暗殺を実行するのでした。
元老院会議の場で実行された暗殺計画。最後のとどめを刺したのが他ならぬブルータスである事を知ったカエサルは「ブルータス、おまえもか・・・。ならばいい。」と微笑を浮かべて息を引き取るのでした。
その翌日、カエサルの死に動揺するローマ市民に対し、ブルータスはカエサルの勇敢さ、偉大さを讃えつつも、カエサルがローマを自分の物にしようと野心を抱いていたと訴えます。それには死を持って報いるしかなかったのだと。
ブルータスの演説にローマ市民達が賛同の歓声をあげる中、カエサルの副将であったアントニウスが演説を始めます。
彼はブルータスを褒め讃える言葉を繰り返しながらも、カエサルが如何にローマ市民を愛していたかを訴えかけます。
市民達はアントニウスの演説に強く心を動かされ、カエサルこそがローマの父であったと理解し、彼を殺したブルータスに敵意の目を向けるのです。
さらに妻まで失い絶望するブルータスの前にカエサルの幻が現れこう言います。「終わりが全てを決めるのだ」
アントニウス、そしてカエサルの養子として後を継いだ甥のオクタヴィアヌスらにより追い詰められるブルータス。
戦闘により次々に仲間を失い、最後には、心からの愛を注いでくれた人々への思いを胸に自らの命を絶つブルータス。
その後、ローマを愛していた彼の思いを讃えアントニウス、オクタヴィアヌスは丁重に彼を葬るのでした。

今回の題材自体が華やかさに欠ける物であった上に、曲調がロックだったという部分で宝塚ファンの方には非常に評価が難しい作品だったと思います。
ロック調に合わせた衣装の色合いやデザイン、振り付けにも苦労されたであろうことが想像されます。当然、史実にある衣装からは少々離れざるを得ないようでしたが。
当たり前の事ですが、タカラジェンヌの方々は非常に熱心に演じておられました。
ですが作品としては賛否両論があるだろうと想像されます。

テーマがテーマだけに“だれて”しまいそうになる部分が結構ありました。

それを救ってくれるのが、幕間の準備中にアントニウス役の霧矢 大夢(ひろむ)さんと、オクタヴィアヌス役の北翔 海莉さんが劇の進行内容に関してやってくれる掛け合い漫才です。
お二方の掛け合いに結構笑わせてもらいました。(オープニングもいきなり掛け合いから始まるんですからちょっとびっくりでした)

ロックオペラにこだわるのであれば無理に新作<暁のローマ>を作るのではなく、有名なミュージカルの<ジーザスクライストザスーパースター>を演じても良かった気がします。
こちらは元からロック調の作品ですのでもっと自然な感じが出せたかもしれないと思いました。
(上映中の映画“ダヴィンチコード”との絡みで面白いテーマになったかもしれませんしね。)

炎にくちづけを今回の演出家さんは昨年不評だったこの作品の脚本・演出をされていたので、申し訳ありませんが、その作品と比較すると、今回は何度も滑りそうな部分はあったのですが、最後まで何とか持ちこたえた作品だと思いますので、私個人としては、ぎりぎりセーフの出来映えだと思います。

一方、2部のレビュー<レ・ビジュー・ブリアン>は題名通り、きらめく宝石のように煌びやかなレビューショーでした。
様々な宝石をイメージした舞台デザインと共に踊りが繰り広げられていきます。こちらの方については何ら不満はありません。タカラヅカらしい美しい作品です。

レビューのフィナーレでは、毎回その組のトップスターが背中に大きな羽根飾りを背負って登場されるのですが、今回は男役が2枚看板でしたので、月組男役トップの瀬奈じゅんさんと専科から出演の轟 悠さんのお2人が共に羽根飾りをつけるという珍しいフィナーレを見る事が出来ました。今回の羽根は白を基調とし、そこに黒を加えることによりコントラストをはっきりさせた美しく且つカッコいい羽根飾りでした。

レビュー終了後にも出演者との短いトークショーが特別に設けられ、ブルータスを演じられた瀬奈 じゅんさんが登場されました。

この日はちょうど母の日でしたので、「お母様にプレゼントは?」との質問に「役の上で自分の母親を演じてくれている嘉月 絵理さんの化粧台に花束を置いておきました」とのエピソードを話されました。

また、お芝居についての感想としては、「ちょうど公演3日目でやっと落ち着いてきたところです」との返事。
役を演じる上での工夫としては「“ローマを愛し、カエサルを愛す”という苦悩を表現する為、両方に対する思いを同じ比重で演じるのに苦労しています」と話されました。

レビューでは、最前列のお客様の中の1人に対し、「僕とダイヤのどっちが欲しい」と尋ねるシーンがあり、この3日間の公演ではまだダイヤモンドと言った人はいないのですが、この先、もし“ダイヤモンド”という人が出たら、「覚えてろ!!」って言ってやりたいですと笑って仰いました。

宝塚大劇場あれからちょうど2週間、ダイヤモンドと言った人がでたかどうかは知りませんが、今回のちょっと変わったロックオペラ、そして煌びやかなレビューショー、興味を持たれた方がいらっしゃいましたら劇場へ足をお運びください。


宝塚大劇場での月組公演は6/19まで、その後、場所を東京宝塚劇場に移し7/7から8/20まで公演の予定です。

今回掲載したポスターは宝塚歌劇のホームページのものを使用させて頂きました。



2006年04月05日

テンポと展開がグッド!久々に気持ち良い作品です。(宝塚歌劇 宙組公演 NEVER SAY GOODBYE ある愛の軌跡)

今年に入り、宝塚大劇場や梅田芸術劇場、シアタードラマシティー等で何本かの宝塚作品を観て来ました。
“宝塚”=“ベルばら”ですので、<ベルサイユのばら>は別格ですが、それ以外の作品はいずれもどこかに?が付く印象がありました。
もちろん宝塚歌劇ですから舞台も、踊りも演技自体は申し分ないのですが、ストーリーや演出に?が付いてしまっていたのです。

ですが今回の作品は久しぶりに「宝塚らしさ」が発揮された良い出来栄えだと感じました。

作品名は <NEVER SAY GOODBYE ある愛の軌跡>

NEVER SAYGOOD BYEポスター

 

 

 

 

 

 



舞台は1930年代後半のスペインです。
民衆の力により共和制国家が樹立されたスペイン。
ですが、それもつかの間、すぐに時代の波が襲ってきます。
ファシズムと、社会主義勢力が樹立間もない共和国に忍び寄って来たのです。
そしてとうとう、国内を2分し、自国民同士が互いに争う内戦へと突入しました。

その渦中に“真実を記録する為”自ら望んで身を投じた写真家のジョルジュと女流作家のキャサリン。純粋な心で真正面からスペイン内戦に向き合う2人の運命を美しくそして悲しく綴った物語でした。

世界的なヒット・ミュージカル「ジキルとハイド」の作曲家である、ブロードウェイのフランク・ワイルドホーン氏が全曲書き下ろす情熱的なスペイン音楽。そして「レ・ミゼラブル」張りの“銃を手にした民衆達”の表現手法。
劇は2部構成でしたが、特に1部の方はグイグイ引っ張っていくテンポで、時間はあっという間に感じられました。

また、今回は宝塚音楽学校を卒業した第92期生の新人タカラジェンヌ達のお披露目公演となるとともに、この公演をもって去る和央ようか、花總まり両タカラジェンヌの退団公演にもなります。初々しさとベテランの演技も混ざった公演内容でした。

今回の作品では、写真家が主人公でしたが、ちょうど今、サントリーミュージアム天保山では4/16までの予定で<写真家アンリ・カルティエ=ブレッソン展>が開催されています。
今回のモデルともなった、戦場写真で有名なロバート・キャパと共に写真家集団「マグナム」を主催していたメンバーの一人で、彼も戦場で撮った作品を残していたと思います。
ブレッソン作品1ブレッソン作品2

 

 

 

 

 



 


ブレッソン作品3

 

 

 

 

 

 




ご覧のようにそれ以外の写真作品も多数展示されていますので、写真や写真家に興味を持たれた方は一度ご覧になられる事をお勧め致します。

ポスター及び写真はそれぞれ宝塚歌劇HPとサントリーミュージアムHPより引用させて頂きました。



2006年02月03日

やっていいこと?悪い事?

今日は「どうなんだろう?」と思うことがありましたのでそのことを書いてみます。

『一緒に行ってくれる男性を募集します。○○円でお願いします。』
一見するとエッチな募集かと思われるかも知れませんがそうではありません。
ですがあるページにはこのような依頼が多く載せられているらしいのです。

ヤフーを始めとして多くのサイトではオークションのサイトが設けられており、登録をした個人や業者の方が様々な商品を売買されています。
その大半がフリーマーケット的に安い価格での取引なのですが、中には商品の希少性の為、定価以上の価格で取引されるものもたくさん見うけられます。
その一つの例がチケットです。従来、それを買った人が急な都合で行けなくなり、自分の代わりに行ってくれる人を“広く”募集する為にネットを利用するスタイルが出来たのでしょうし、現に、そのような《救済チケット》を載せているサイトもたくさんあるようです。
私もこれらのサイトを間接的に利用してコンサートや劇に行った事がありますし、逆に行ってもらった事もあります。
お互いが助け合う非常に《健全な》スタイルのネット活用方法だと思います。

しかし現実には、このようなスタイルの活用はネット上では今や非常に《奇特な》もので、その殆どは、オークションサイトでの利ざや獲得の為の商品として扱われているようです。
一度チケット関係のオークションサイトをご覧になってみて下さい。良くご存知の歌手のコンサートや有名な演劇のチケットが、定価からかけ離れた高価な値段で売りに出されています。それも何枚も。
驚くのはチケット販売直後からもう売りに出されていると言う事です。本当にその歌手や演劇のことが好きな人であればこんな売り方はしないと思います。間違いなくお金儲けの種としてしか見ていない人がやっているのでしょう。そんな人がなんと多い事か。
彼らの行為は本当に行きたい人に迷惑をかけていますし、何より、歌手や演劇をする人たちの思いを踏みにじる非常に失礼な行為だと思います。
この状態はどう見ても間違いなく《ダフ》行為でしょう。
サイト運営者さんたちは安売りチケット販売のお店と同様に『委託販売』だとか『販売場所を提供しているだけ』と言って済ませているようですが、実際には出品者から手数料などの形でお金を徴収しているのですから、充分に《ダフ行為の共犯者》なのではないでしょうか?
ここから生み出される不誠実な“黒いお金”は今やすごい金額になっているはずです。
偽装建築問題やライブドア問題も重要ですが、それ以上にこの取引問題にも本腰を入れないと、ネットに触れるさらに多くの人を巻き込み、どんどん酷くなっていく一方です。

話は最初に戻って、『男性募集』です。これは何かと言うと、《宝塚歌劇場》に一緒に行ってくれる“男性”を募集すると言うものです。
これだけではなぜ男性を募集のか分かりませんよね。つまりはこういう事なのです。

宝塚歌劇団では2001年から《バレンタインデースペシャル》と言うイベントを開催してきています。
これは少しでも多くの男性に宝塚歌劇を観て貰おうと言う趣旨のもと、1年に1度だけ、バレンタインデーに近い休日の午後の公演を《男女カップル》限定とし、料金は2人で1人分(つまり半額)に設定、さらにパンフレットやファミリーランド(現在のガーデンフィールズ)やポートピアランドといった阪急関連の遊園地の入園券をおまけにつけてくれたりもします。
ここ数年はイベントの協賛スポンサーとして酒造メーカーさん等もつき、お酒などのお土産ももらえるようになっています。
ガイズアンドドールズのポスター私は結婚した翌年の2002年からこの《バレンタインデースペシャル》の日にはタカラヅカ歌劇を観に行っておりますが、残念ながら今年はチケットが買えず(発売日当日にチケットぴあのネットで買おうとしましたが、ものすごい混雑で繋がらず、発売開始2分後位で完売となってしまいました)、諦めました。
毎年すぐに売り切れるのですが、今年の売り切れの早さにはびっくりです。でもそうなったのには理由があります。

なぜなら今回の演目は《ベルサイユのばら》それも《オスカル編》だからです。たとえ見たことは無くても、誰もが名前だけは知っているタカラヅカの一番の代表作なのですから。
2005年ベルばらポスターさらに妻の話では《バレンタインデースペシャル》公演限定で、別の組に所属するタカラジェンヌも出演するとのこと。その名の通り『スペシャルサービス』な公演のようです。
熱狂的なタカラヅカファンには観たくてたまらない企画なのでしょう。そこで起こるのが一部ファンによる掟破りの行動です。
男性と一緒に観に来るのでれば問題は全く無いのですが、そのルールを破って女性だけで観ようとする人が必ず居るのです。

その人達が取る手口は次のようなものです。
この公演では当日のチケット交換と劇場内への入場に際しては必ずカップルが一緒に揃っていなければなりません。
しかし盲点があります。それは劇場内への入場“後”です。入場後はチケットの半券があれば劇場の外に出られるようになっています。彼女達はこのルールを悪用するのです。
まず、一人がダミーの男性とカップルを装いチケット交換と劇場内入場のチェックをパスします。
次にこのダミーの男性は2枚の半券を持って劇場外に出ます。
そして待たせておいた別の女性に半券を渡して一人、もしくは再度カップルを装い再入場するのです。
これで女性二人での不正入場が成功しました。そして男性は再度一人で出て行き作戦終了です。

彼女達はこの行為を手伝ってくれる男性を『募集』していたらしいのです。

別のサイトでは、同じように一緒に行ってくれる男性限定と言う事ですが、こちらの場合は「お金を払って下さい」という形になっていました。
チケット代金の半額より少し安めの価格設定(¥3000程度)になっていました。実際に何件か申し込みがあるようです。
<タカラヅカを安く観たい>と思う男性にとってはある意味お得かもしれませんが・・・、定価の半額弱と言う価格は高いようにも思いますがどうでしょう?
(女性側がどうしても観たいのでしょうから、極論、タダでもいいはずなのですが・・・やっぱり少しは元を取りたいのですかね?)
まあ、正規に“カップルとして入場”するというスタンスは、前述の方法とは全く意味が異なりますので良い方法なのですが。

禁止マークしかし前述の方法は歌劇団側が考える本来の趣旨には完全に反する行為であり、本当のファンであれば決してやってはいけない行為のはずです。
周りはどうであれ自分達さえよければよいという考え方がプンプン伝わってきます。

ですので、今からでも遅くありません。劇場側はこの公演に際してだけは、いったん入場した後は公演の幕間以外の時間については一人での退場と再入場を禁止する措置をとるべきです。
多くのお客様にご迷惑をおかけすることになるかもしれませんが、根本は一部ファンの悪質行為が原因ですので、その旨をホームページや劇場内外で予め表示しておくと共に当日は繰り返し口頭で伝える処置をすれば十分に理解してもらえるはずです。
そうすることで、本来の趣旨に反した行為を行うファンも減るでしょう。

さらに、最初の話に戻りますが、このタカラヅカのチケット販売日の午後には既に、数十枚のチケットが破格な値段(もちろん高いほうです)をつけられてチケットのオークションサイトで販売されておりました。
これはどう考えても“始めから行く意思の無い人々”が購入して売っているとしか思えません。

取引の場所を提供している各サイトもこの様な状況は充分把握しているはずです。ですが、今日時点で様々なチケットが定価を無視した高値で売られ続けている状況ですから何ら対策は取っていないようですね。

こんな対策はどうでしょう?
チケット購入に際しては、チケット代金以外に様々な費用が発生してきます。チケットセンターへ買いに行けばそこまでの交通費、インターネット購入の場合でもチケット発行手数料やチケット郵送代金、チケット代金の振り込み手数料、さらには友の会などの会員費用と言った具合です。
ですのでチケットの定価に上記必要費用を加えた合計額(+サイトへ支払う手数料)を上限とし、それ以下の価格での取引を義務付けるのです。
オークションの場合には必ず備考欄が用意されていますので、そこに必要経費の内訳を書かせれば設定価格の透明化にもなりますし。
この方法であれば、特に大きなサイトの改造は必要ないはずです。
この程度の対策すら取らずにこのまま今のやり方を続けていかれるのであれば、企業やそれを監督する行政側が揃って“ダフ行為”を容認していると思われても仕方ないでしょう。

『青少年の健全化のためにボーリングは○○時まで、カラオケは△△時まで』といった条例や規則を作る前に、まず大人達自身がドンドン自分達の間違った行為を正していくほうが先決だと思います。

子供達は我々が思う以上に大人達の行為・行動をしっかりと見ていますよ。


この記事で使用したポスター写真類はいずれも宝塚歌劇公式ホームページのものをお借り致しました。



2005年12月16日

久々に『タカラヅカ』らしい作品でした。

パレルモのポスター12月上旬にタカラヅカ歌劇を観に行きました。
今回の出し物は『落陽のパレルモ』という劇でした。
イタリアのシチリア島での貴族の令嬢と平民出身の士官との許されぬ恋愛というストーリーです。
ストーリー自体は、はじめからおおよそ結果が予想出来る(4年も観に行っていると・・・)もので、少々無理なストーリー展開の部分もありましたが、この作品の持つ全体の雰囲気は『これぞタカラヅカ』と言いたくなるような宝塚歌劇らしい、美しくまとめ上げられたものとなっていました。
また、二部のレビューはアジア各国、特に、日、中、韓の音楽と衣装を中心として構成されており、曲、踊りとも素晴しく、非常に良く出来た作品でした。
前回、前々回の劇はそれぞれ、今ひとつ、今ふたつの出来栄えでした(出演者は一生懸命の演技で全く非は無かったのですが、脚本自体が良くないと感じました)が、レビューのほうは共に良かったと思います。
前々回の作品については、当然のようにタカラヅカ作品を褒める<浜村淳>さんをして「レビューのほうはよかったです」と言わせたくらいですから、よほど良くなかったのだと思います。
「それもあって」という事ではありませんが、『落陽のパレルモ』お薦めします。
(宝塚大劇場では終了し、次回の東京へと移動中です。)
次回はいよいよ『ベルサイユのばら』です。ビデオやBS放送の映像では見たことのある作品ですが、前回とは異なる出演者で、且つ劇場での生の舞台を見ることになりますので、どんな印象になりますやら、ちょっと楽しみです。
(ポスターはいずれも宝塚歌劇のHPから引用致しました)ベルバラのポスター



2005年07月21日

タカラヅカ喜劇の真骨頂 (アーネスト イン ラヴ)

f1e87077.jpg皆さんは<タカラヅカ>と言う言葉にどのようなイメージを持たれるでしょうか?
女性は「華やかだ」とか、「かっこいい」とか、肯定的なイメージをもたれる方が多いようですが、男性、特に年齢の高い方は「男装してのお芝居だし」、とか「あれは女の園だ」とか、「女性が見て楽しむものだ」といったどちらかと言えば否定的なイメージを持たれる割合が高いかと思います。
私自身も結婚後、妻に連れて行かれるまでは、ちょっと苦手に感じておりました。
(男性だけで行ける雰囲気とは思えませんでしたし。)
昭和50年代には関西だけかも知れなかったのですが、毎週土曜日の夕方6時から30分間、確か『オ−タカラヅカ』と言う題名だったと思うのですが、タカラヅカの舞台の模様を放送する番組がありました。私達兄弟はその後6時30分から始まるタイムボカンやヤッターマンが楽しみだったので、6時20分頃にチャンネルを関西テレビに変えると、ちょうどラストシーンや次回予告が流れていました。男ばかりの兄弟でしたから、変な感じに映る番組でしたが、印象には残っていました。
ベルバラブームがあったのもこの頃だったのかもしれません。繁華街のあちこちにそれらしいポスターや、デパートには巨大な垂れ幕が掛かっていたような記憶もあります。
そんな素地?があったかもしれませんが、2001年秋に、初めて宝塚大劇場に入ったときも、なぜか大きな違和感は感じませんでした。ただ、女性の比率がべら棒に高いと言う印象と、男性用トイレの数の少なさと、小ささは実感しましたが。
劇が始まってしまえば、それはそれ。演劇(歌を歌うシーンがふんだんにあるのでミュージカルに属するかと思いますが)としてみても、質は高く、お芝居自体よく出来た作品が多いと感じます。さらに第2部として行われるレヴュー(歌とダンスを織り交ぜたショー)は、華やか、煌びやかで、ラストに、有名な大階段を出演者が順番に降りてくるシーンは間違いなく一見の価値はあると思います。90周年の歴史と伝統は間違いなく良い形で、タカラジェンヌ一人一人が受け継いでいっているんだと確信出来ると思います。(退団後の彼女達の活躍から見ても、彼女達が学んだ『タカラヅカ』のレベルの高さは想像出来ると思います。

そこで、タカラヅカが初めての人にぜひともお勧めしたい作品があります。
それが今回のタイトルに挙げた<アーネスト イン ラブ>です。
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