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アニメーション

2013年05月14日

超・大河原邦男展に行ってきました(兵庫県立美術館)

ゴールデンウィーク後半の5月3日の夕方、兵庫県立美術館で開催中の“超・大河原邦男”展レジェンド・オブ・メカデザインを観に行ってきました。
今回はJRを利用したので最寄り駅であるJR神戸線の灘駅(各駅停車のみ停車)で下車して海の方向へ向かいます。
JR灘駅








神戸らしく、駅前から海まで下り坂が続きます。
周辺には様々な美術館やパンダが居る王子動物園があり、大通りに沿ってパンダの写真が印刷された垂れ幕が幾つも掲げられていました。
徒歩約10分で兵庫県立美術館に到着。
坂道の向こうに見えた美術館








駅から少し歩いた辺りで美術館の建物が見え始めたのですが、水平なはずの美術館の屋上に何やら三角形の物体がくっついていました。
兵庫県立美術館とカエルさん








近くまで行くとそれは、三角帽子を被った大きなカエルの空気人形でした。
美術館の上のカエルさん








真下から見たカエルさん








今回の展覧会の大河原邦男さんがデザインしたものかとも思ったのですが、その記載は見つけられませんでした。

トヨタオーリス シャーモデル1








会場前ではトヨタが市販車のオーリスをカスタマイズして作成した“シャア専用オーリス”が展示され、希望者は運転席に座らせてもらえました。(5/4までの期間限定展示だったようです)

展覧会宣伝パネル








美術館内に進んでいきます。
兵庫県立美術館エントランス








美術館エントランスから外を見て











建築家 安藤忠雄さんデザインの美術館だけあって、コンクリート打ちっぱなしと直線・曲線の組み合わせに安藤忠雄さんらしさが満載です。

宣伝パネルと実物大のガンダムの手








ガンダムの手と一緒にオー!展覧会会場へ続く長い階段











入り口を入って右に進むと左手にチケット売り場、その前には実体化されたガンダムの右手を組み合わせた大きな看板、その右側には会場へと続く長い階段がありました。

美術館内壁面に描かれたグフ








階段を上がっていくと入場口手前の壁面に巨大なグフの線描画が描かれていました。殆どのお父さんと子供達がここで写真を撮ってから先に進んでいるようでした。

入場者数5万人目突破を記念して、この日は会場内に展示されている1/1スコープドッグブルーティッシュカスタム(ボトムズと言うアニメーションに登場したメカ)の写真撮影許可企画が午後4時から開催されるとのことで、ちょうど受付誘導が行われていました。
超・大河原邦男展チケットと撮影会の説明書








時計を見ると3時40分過ぎだったこともあり、折角の機会なので家族揃ってその列に並ぶ事にしました。

時間と共に列が長くなってきたのですが、受付開始はきちんと4時からでした。待機スペースが少し暑かったこともあり、子供達は少々お疲れモード。
撮影許可証のシール








服に頂いた撮影許可証シールを貼って入場です。

会場内は大きく7章のテーマセクションに分かれていました。
1章 『メカニカルデザイナー』誕生
ガッチャマン関連の資料が多く展示されていました。
いわゆる“超合金”と呼んでいたメカのおもちゃ類も展示されていました。これ以降、各章エリア内にもそれぞれ市販されていた当時のおもちゃが幾つかずつ展示されています。

2章 ロボットアニメの黄金時代
ゴワッパー5ゴーダム、ダイターン3、トライダーG7に関する資料が主でした。
これ以降、各章エリア内で、各アニメ番組のオープニングや番組内でのメカの変形シーンなどが大きな液晶モニターで繰り返し放映されています。
お父さんや、子供達が共に足を止めて当時の番組を見つめていました。

3章 兵器としてのロボット
このエリアが一番の人気だと思います。
ファーストガンダムを主に、ダグラムやボトムズといったアラサーからアラフォー世代男子が胸をときめかせたロボットものの資料が山盛りです。
劇場公開された事もあり、カッコいいメカポスターも沢山。
かつて我が家にあった(1990年頃、家族に不要物として扱われて知らぬ間に全部捨てられてしまっていたのでとても残念に感じました)ポスター類の原版?も多数展示されていました。
このエリアは男女を問わず人気の様子でした。
このエリアの最後のブースが装甲騎兵ボトムズに関するもので、ここに先ほど書いた“1/1スコープドッグブルーティッシュカスタム”が展示されていました。

スコープドッグアップ








かなり大きな模型で、しっかりとした鉄骨で支えられています。
実物大スコープドッグ1スコープドッグ2











許可証を貼った方々は皆さん思い思いに写真を撮っていました。

人の多さでちょっと目を離すやいなや、2歳の娘が当たり前のようにこのスコープドックの前に立ちポーズを決めていました。
スコープドッグとユーカちん








これにはビックリ。すぐに呼び戻しました。周りの撮影者のみなさん、一瞬とはいえ、すみませんでした。

4章 カワイイ、メカ
タイムボカンシリーズで登場した愛嬌があって憎めない敵メカ達が多数紹介されていました。
ほっこりするいい感じのエリアです。SD(スーパーディフォルメ)キャラもここで展示されています。

5章 リアリズムの拡張
個人的にかっこよくて好きだった未来警察ウラシマンの展示がありました。
バイファムやドラグナー、レイズナーなど80年代半ば以降のアニメになるとアニメ自体の内容は知らないのですが、戦闘メカ的にはほぼ完成系に近い(無茶な変形などが無い実現可能なメカスタイル)状況まで来た事が感じられました。

6章 ロボット・ヒーローの復活
“勇者シリーズ”と呼ばれる3作品が紹介されていました。年齢層を子供向けに下げた設定で、幾つかのメカが合体し巨大ロボットになると言う往年のロボットものを復活させたアニメ達でした。
電車好きの息子は、500系新幹線らしき列車が合体メカの1つとして設定されていた“勇者特急マイトガイン”というアニメと、超合金に心を奪われてしまい、何度も合体シーンの放映モニターを見たり、7章まで見た後もう一度ここへ戻ってきたりしていました。
もう販売されていないおもちゃだけにおねだりされたらどうしようと、ドキドキするパパでした。

7章 大河原邦男のいま
最新のガンダムやアーティストや公共機関に頼まれて作ったキャラクターやタツノコ50周年を記念して作ったアニメのキャラクターデザインなどが紹介されていました。

お土産コーナーはレジかごを持つ沢山の客さんでごった返していました。
会場内限定のガンプラも販売されていましたが、あまりの混雑にヘロヘロ。並んで購入するのはちょっとつらい感じ。
息子はやはり勇者特急マイトガインに関するグッズを一生懸命に探していたようでしたが、残念ながら存在しませんでした。

会場を出て移動する事にしました。
途中の通路では、今回の展覧会を記念して、ガンダム関連のHTMLメールを送れる?ノートPCが設置され、メール送信する?お客さんが多数見かけられました。
どのようなサービスだったかは正確に把握していないので、会場にてご確認下さい。

会場内の様子は神戸新聞社さんが短くまとめた映像をYoutubeにアップされていましたのでこちらを参考としてみて下さい。


1・2階会場では兵庫県立美術館のコレクション展が開催されていました。
こちらについてはお客さんは殆ど居らず、静寂の中、ゆっくり見ることが出来ました。
1階では安藤忠雄さんに関する展示コーナーもあり個人的に楽しませてもらいました。

1階のミュージアムショップでは超・大河原邦男展に関しては図録のみ販売されていました。
¥3000と少々高額ですが、かなりの厚みがあり、カラーで資料が掲載されているとのことでしたのでそれだけの価値はあるのだと思います。

帰りに1階エントランスの外に設置されている超・大河原邦男展の4パターンの看板の前で記念写真。
展覧会看板と共に1








展覧会看板と共に2








展覧会看板と共に3








展覧会看板と共に4








息子には特に指示はしていなかったのですが、各絵柄に合わせて自分でポーズを決めて写真に納まっていました。

超・大河原邦男展、兵庫県立美術館では5/19(日)まで開催予定です。
また、今週の16日・17日にも夕方4時から1/1スコープドッグブルーティッシュカスタムの記念撮影会が開催されるようです。
平日ではありますが、折角のチャンスですのでお好きな方でお時間が許す方は参加されてみられてはいかがでしょうか?

美術館からの風景








美術館の風景3











兵庫県立美術館正面から








安藤忠雄建築がお好きな方は、コレクション展だけにされて、美術館内を観て回るのも素敵だと思います。



2009年05月28日

アルプスの少女ハイジかと思ったら(日産のテレビコマーシャル)

今週に入り日産の新コマーシャルがテレビ放送され始めました。

ここ暫くと同様にアニメなのですが、今回登場するキャラクターは、アルプスの少女ハイジをデフォルメしたもの。
思わず『えっ!いいの?』と口走ってしまいました。テレビアニメのイメージが崩れてしまうような絵柄とストーリーだったからです。

今までも何度か企業のCMキャラクターとして登場していたと思いますが、今回の日産のものはなかなか強烈でした。

そんな事を思っていたところ、日産からメールマガジンが送られてきました。
このメルマガでも、やはりこの“ハイジ”の事が触れられていました。

それによりますと、このキャラクターは<アルプスの少女ハイジ>ではなく、<低燃費少女ハイジ>なんだそうです。

どうやら関連サイトも開設された模様でしたので、ちょこっと覗いてみました。
そこではなんとサイト限定でハイジのショートアニメが作られていました。
ブログへの掲載が可能だとのことでしたので、以下に添付しておきます。
よければご覧になってみて下さい。



<低燃費少女ハイジ>サイトではブログパーツも配布されておりましたので、このショートアニメ同様、ブログに貼り付けたい方は利用されてみては如何でしょうか?



2008年09月08日

美術館に行こう! ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方 展を見に行ってきました(サントリーミュージアム天保山)

8月最後の日曜日の夕方、大阪港にあるサントリーミュージアム天保山へ<美術館に行こう! ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方>を家族で見に行ってきました。
テーマキャラクターがミッフィーちゃん(うさこちゃん)なので子供でも大丈夫だろうということで2歳になるチビ助のユーキボンを連れての美術館です。
(と言いつつ、本当はいつも連れて行っておりまして・・・・面白くないらしく、すぐぐずるのでゼーンゼンゆっくり見る事が出来ておりません。)

サントリーミュージアムでは、チケット売り場横から早速、ミッフィーやその仲間達のパネルや垂れ幕が出迎えてくれます。
エレベーターに乗って5Fフロアへ到着。

会場内はそこそこの混み具合。テーマがミッフィーちゃんですので、いつもの展覧会に比べると見に来ている子供達の数は格段に多くなっています。
ディズニー展やスヌーピー展と変わらない位の子供の割合です。

ディックブルーナさんの描くミッフィー(うさこちゃん)シリーズのうち、1997年に出版された、ミッフィーが家族と一緒に美術館を訪れる『うさこちゃん びじゅつかんへいく』という物語この絵本の内容に沿って、サントリーミュージアム と高梁市の成羽町美術館の所蔵品を中心としたモダン・アートが展示されていました。
会場では<見てみよう>、<考えてみよう>、<作ってみよう>という大きな3つのテーマ分けがされていました。

5Fでは<見てみよう>のテーマに沿って日本の画家と外国の画家の描いたモダンアートが展示されていましたが、それほど有名な作品ではなかったものが多く、大人も子供もちょっと足を止める時間が短いように感じられました。

その展示が終わるとすぐ、海が一望出来る5階展望ギャラリーになります。
ここでは、ミッフィーの絵本が揃えられ、その横にはミッフィーや仲間をかたどった子供用の椅子が準備されており、子供達は自由に絵本を読む事が出来ます。
絵本コーナーの隣にはブルーナカラーに彩られた大きなクッション製の積み木が並べられており、子供達は自由に動かして秘密基地のようなものを作っていました。
ミッフィーのパネルと記念写真をするユーキボンミッフィーと仲間達の記念写真用パネル

 

 

 

展望ギャラリー出口横にはキャラクターのパネルか飾られ、ここでだけは自由に記念写真を撮る事が許されていました。
ブルーナカラーに彩られた大きなクッション製の積み木

 

 


ユーキボンはクッションで喜んで遊んでいたので写真が撮れなかったのはちょっと残念でした。(と言う事で、クッションの写真はサントリーミュージアムのサイトの写真をお借りしました。)
パネルの横ではNHKで放映していたミッフィーのビデオが流されていました。
4Fフロアに降りると、そこはもうブルーナさんの絵本の世界。ミッフィーを始めとするキャラクター達の絵が沢山飾られていました。

その他にはブルーナさんの別の顔として、彼が小説の表紙として描いたグラフィックデザイン類が沢山展示されていました。

そして出口のすぐ脇には大きなスペースが確保され、子供達向けに<作ってみよう>のコーナーが設けられていました。
子供達は受付のお姉さんから色がついていないミッフィーや仲間達を印刷した用紙を貰い、テーブルに準備された色鉛筆や色紙を自由に使って色を塗ったり色紙を貼り付けたりして、自分達色の作品を作り上げられるようになっていました。

<作ってみよう>コーナーで工作をするユーキボン

 

 

 

 

 

 

ユーキボンも挑戦。クレヨン?(色鉛筆?)を使ってブタのキャラクターのポリーさんと娘のブタさん(日本名 うたこさん と ふがこちゃん)に色付けをしていました。

このミッフィーちゃんの展覧会、今度の連休の9/15まで開催されていますので、お子さん連れでのお出掛け先候補としてお薦めします。(雨でも楽しめますから)



2006年07月18日

じょじょびじょばぁー (サントリー DAKARAの車内広告)

まずはこの車内広告ポスター。

ダカラ広告右側のUPサントリーのカラダ・バランス飲料 DAKARA(ダカラ)の広告ですね。
テレビコマーシャルでは30代から40代にとっての永遠のアイドル?小泉今日子さん(キョンキョン)のバージョンがかなりセンセーショナルでした。
山崎努さんの旧約聖書に登場するモーゼを彷彿とさせるバージョンもインパクトがありました。

ともかくあのフレーズ、『私の中のよからぬものが・・・ジョジョビジョバァー ジョビジョバァー』が強烈でした。

今回、この車内広告で『私の中のよからぬものが・・・ジョジョビジョバァー ジョビジョバァー』と言っているのが、誰あろう、

<メーテル>なのです。
DAKARA広告左側UPメーテル松本零士原作のアニメ<銀河鉄道999>の登場人物として知られていますが、当時、銀河鉄道999を見て育った子供(今の30代から40代くらいでしょうか?)にとっては、メーテルの事をある種<永遠の理想の女性像>的な存在と感じる人が多いかと思います。(私もその一人のような気がします)

そんな存在である<メーテル>にまであのフレーズ『私の中のよからぬものが・・・ジョジョビジョバァー ジョビジョバァー』を言わせるサントリーの着眼点と勇気には、思春期の大切な美しい思い出(キョンキョンとメーテルがその象徴)を壊されたような痛みを感じつつも、『よくぞここまでやった。天晴れ』という称賛の気持ちも湧いてきます。

ダカラ広告全体写真サントリーのDAKARA次回作に期待しつつも、まずは今回のCM出演についてキョンキョン、(山崎努さんは良しとして)、メーテルの使用にOKを出した松本零士さんのコメントを是非聞きたいものです。



2005年08月28日

ガンダム展感想(サントリーミュージアム天保山)

前回のブログで書きましたとおり、今日はサントリーミュージアム天保山にて今月末(8/31)まで開催されているガンダム展の感想を書きます。

前回のブログでお判りのように、この展覧会はあくまで映像作品としての<ガンダム>を題材とした、現代美術展ですので、単にアニメ作品が好きと言う方には少々不向きな内容かもしれません。
そのような方でも楽しめる作品も幾つかはありますので、一度見て見るには良いかもしれません。(アニメファンの方は、海を渡った対岸のUSJ内にある毎日放送の建物内でアニメ原画展が行われているのでそちらをご覧になっては如何でしょうか?)

入場してまず最初に目にするものが、開催前から注目されていた、1/1スケールのコアファイターです。
ラストシーンで、敵要塞から脱出したアムロが乗っていた機体という設定の下に作られているので、機体が右に90度傾いて展示されているこの作品は、リアルなほどボロボロです。
機体の周りでは、宇宙をイメージしたCG映像が映し出され、不思議な雰囲気を醸し出しておりました。
今回のガンダム展の公式HPにはこの作品の製作過程が載せられておりましたが、最初は綺麗に作り、それをここまで壊したようです。
http://www.gundam-exhibition.jp
個人的には、完璧なほどに作りこまれた、どうだ!というくらいピカピカのカッコイイ、コアファイターでも良かったのにと思ったのですが。
次の部屋には、四つんばいになった女性キャラ、セイラマスの巨大な像が展示されておりました。すごい表現力ですが・・・グロテスクでした・・・。
次にあったのが、巨大な油絵、個人的ではありますが今回の作品中で絵画としては最も素晴しいと感じたのがこの作品、
会田 誠さんの 『ザク(戦争画RETURNS番外編)』です。ザクというロボットの姿を借りて描かれていますが、まさに、ヒトです。
生々しいほどに「戦場にいる人々」の感覚が伝わってきます。攻撃性、怒り、痛み、恐怖、火薬や、土や、汗、油の匂いまで伝わってきそうです。
それにもかかわらず、なぜかその絵からは微かなおかしみまで感じられるのです。
開催初日の閉館後、さらに作品に筆を入れられただけのことはある、非常に細かく書き込まれた、ぜひとも観ておいて頂きたい作品です。
完成した当日でしたので、油絵の具の香りもそのままでした。
お隣には小谷元彦さんの連作、『胸いっぱいの愛を』です。会田さんと共にトークショーに参加されておりました。写真とCGを合成した作品です。
いずれも場面は瓦礫の散乱する荒れ果てた戦場で、その中でいすに座り肢体も生々しくこちらに視線を向ける軍服を着た女性、兵士の死体達、骸骨などの連作です。
他には、戦艦ホワイトベース内にある主人公アムロレイの部屋を再現し、室内のモニターに、日本各地のアムロと同じ年の少年達の姿を順に映し出していく作品、ビームライフル型の筆や柄の部分がジオングの頭部になった筆、それらの筆を用いて書かれた書やデザイン、ガンダムの中の有名なセリフを万葉仮名風に全て漢字で書としてしたためたものといった作品、ポップなかわいいキャラクターとしてガンダムや他のロボットを描いたものもありました。
残念な作品としては、大きな透明のビニール製の空間内に、コケを植え、そこへ、ミスト(霧)状の水分を与え、LEDの光を当てる事により、密閉型のコロニー空間を表現しようとした作品があったのですが、安全性の観点から美術館側のOKが出ず、実際に稼動させられなくなっているものがありました。
見に行ったのは開催2日目でしたが、その時点で、空間内のコケの一部は駄目になりつつある状態でしたので、会期末に近いこの時期に、その作品が残されているかは不明です。この作品を作られた方もトークショーに参加されており、以前は庭師だった経験もお持ちの方でした。
変わった作品としては、観覧者参加型作品でニュータイプ適性検査を体験するというものがありました。一次試験は画面上に裏返しで映し出されるESPカード(透視力テストに使われる丸や三角や星型などの模様が書かれたカード)の中から2枚を選択し、同じ絵柄であればOKというもので、4−5回のテスト中2回当たると2次試験である、適性検査試験に参加出来るというものでした。
展示されている適性検査の機械や道具はそれらしく出来ており、でも、ウサン臭い雰囲気も醸しておりました。
かなりの人が、1次試験に並んでおりましたので、後ろのほうからモニターを見てチャレンジした所、4回連続でカードを的中させることが出来ました。
「ニュータイプなのか?」という気持ちもちょっと顔を出しかけましたが、それよりも、「要らない所で運を使ってしまった」という気持ちのほうが大きかったのが事実です。
少し行くと、いよいよ出口。出るといきなりおみやげ物のコーナーです。
あまり欲しいと思うものは無かったのですが、その中で唯一目を引いたのは完全受注生産品のコアファイターです。
大きさはそれほどでもありませんが、展示されていた1/1スケールのコアファイターの縮小版で、リアルに作られています。
但しお値段は云十万円でしたので、とても良い物ですが、今回は・・・敢て・・・遠慮しておきました。
代わりに、図録(¥2800は高め)と、透明パーツでとても綺麗なガンダムのプラモデルを購入しました。プラモデルはこの売り場でのみの販売とのことでした(価格も¥1260と安め)ので、買って損は無いと思います。

アニメとしてのガンダムが好きな方は1階のミュージアムショップを覗いて下さい。まるで、ガンダム専門店のようになっています。
こちらではアニメとしてのガンダムのグッズや書籍がたくさん揃えられており、大人も子供もOKだと思います。
ザク3体ショップの前には、ザクの大きな人形が飾られており、自由に写真を撮ることが出来ますので、記念に1枚も良いかと思います。
ともかく開催期間は余りありません。展覧会に興味のある方も、ガンダムグッズに興味のある方も、時間があるようであれば、ぜひこの機会に大阪天保山のサントリーミュージアムにお越し下さい。シャーザク



2005年08月26日

ガンダム展もうすぐ終了です。(天保山サントリーミュージアム)

大阪天保山のサントリーミュージアム打開最中のガンダム展の会期終了が迫ってきました。
そこで今日は7月に行われた参加アーティストによるトークショーと作品について書きたいと思います。
開催されたのは展覧会開催翌日の7/16(土)14時からでした。
参加アーティストは会田誠さん、小谷元彦さん、篠田太郎さん、常盤響さんの4名、そして今回の展覧会を統括されたキュレーターの栗谷隆司さんと、ミュージアム学芸員の大島さんの合計6名で進められました。
パネラーは全て30代から40代前半の男性でした。
栗谷さん曰く、男女問わず参加を募ったが、実際今回の参加者リストを見ると、結果的に男性アーティストだけによる展覧会になっていたとのこと。
男女間で比較すると、傾向的に、女性はキャラクターへ、男性は物語性への反応が大きく、ガンダムというストーリー性の強い作品がテーマだったため今回のような男性のみの展覧会になったのではという分析をされていました。
(逆にキャラクター性が強いものでは、ドラえもんやキティーちゃんが挙げられます。実際、これらをテーマにした展覧会では、男女両方のアーティストが参加されていました)

今回の展覧会にあたり、キュレーターさんを始めパネラー一同が到達した感想としては、ガンダムはそれ以前の作品と比較しても、より一層『男の子の思春期の感性、感情が大きな』作品であり、
それゆえ、ガンダムの裏キーワードは『童貞』に帰着したとのことでした。男としては伝えたい事がなんとなく分かるような気がしました。

さらに、物語性の大きさ、強さという<ガンダム>が持つ“スケールの大きさ”から今回の展覧会での展示内容に対する、見る側の“理解のハードル”は、かなり高めに設定される結果となっているらしいのです。
つまり、一見しただけでは「えっ?これがガンダム??」という感じを受けるかもしれないが、じっくり見て感じると、その深層部は「ああ、やっぱりガンダムなんだ」という作品が多くなっています。

その根本にあるのは、『アート ノットコール エンターテイメント』であるべきという考えです。
作品を通して、スリルや、疑問や、閃きを提供出来るのが『美術』だろうし、正直、<ガンダム>と名の付くもので一番面白いのはフィルム作品としての<ガンダム>だろうから。

そういった意味では今回の展覧会は、『現代美術のグループ展』であり、<ガンダム>の持つ「世界観」に立ち向かった美術家の人々の作品展という位置にあるといえます。
事実、今回の展覧会に際しては、予算、準備期間ともに、すごく突っ込んでおり、昨日まで徹夜続きの状態にあったとのコメントでした。
パネラーの一人、会田誠さんに関しては、開催当日の15日も開催時間終了後、さらに作品に手を加え、今朝方やっと納得行く形に完成させたとのことでした。

裏話として、ガンダム展開催に際してガンダムを製作した<サンライズ>側からは「ガンダムから離れたよりアート的なものになってほしい」とのコメントを得たが、おもちゃを作る側の<バンダイ>からは逆のコメントが出されたとのことでした。

トークショーも終盤、作品構成上、切っても切れない「<戦争>とガンダム」の話題になりました。色々な戦争解釈などの話も出ましたし、展示作品には戦時下での心情表現的なものもあるのは事実ですが、今回は<戦争、戦争>的な事にはなっていないとのことでした。

トークショーの最後に、パネラーの共通した気持ちとしてこう仰いました。
『 会場で、言葉を介さずに体験して欲しい。・・・作家さんの伝えたかった事が伝わると思います』

『ガンダム展 GUNDAM GENERATING FUTURES 来るべき未来のために』
会期は8/31まで。10:30-19:30(最終入場は19:00まで)特にガンダム世代の男性の方、今週末にでも如何ですか?
(お子さんには、海遊館と、マーケットプレイスのアイス博覧会をどうぞ)

明日は、私の見たガンダム展の感想を予定しています。



2005年07月24日

『手塚治虫原作』とは書かないで!アトム試写会の感想

先週7/16土曜日に大阪天保山のサントリーミュージアムに併設されたアイマックスシアターにて、鉄腕アトムの劇場版アニメーションの試写会がありました。
招待券1枚で3名まで入場可能と言う事で小学生前後のお子さん連れのお客様も多数居られました。私は妻と2人で拝見致しました。大画面での約40分の作品と言う事でしたので非常に興味があり、少し恥ずかしい感じもあったのですが、見に行って来た次第です。
ストーリーは、アトムが、クラスメートの子供達と見学旅行に行った土星の衛星タイタンで機械生命体と遭遇し、これを倒すと言うものでした。
私見で申し訳ないのですが、あまりにも安っぽすぎる内容でした。ストーリーには直接関係しない無駄な枝葉部分が多すぎ、肝心の敵は機械生命体(自己成長や増殖は出来なさそうですが)というロボット体で、自分達が人間に取って代わろうと言う思考を持ち、実際に自分達を作った人間は滅ぼしてきたと言うのです。
そして、自分は滅ぼされる前に人間が作ったコンピューターウイルスに侵されており、それを直す為にはアトムを自分の体に取り込むことが必要で、その後地球人類の殲滅を企てていると言うのです。
ロボットを敵に設定するのは最もたやすい方法ですが、ロボットに人間が悪意を入れ込むからこそ、悪いロボットになると言う事は、今までのアトムでみんなが知っている事のはずです。それを無視した今回の設定では、映画にまでする価値は無いと思います。それよりもサブキャラで出ているユナという女の子のお爺さん、田手上博士の研究を否定してきた事に対する謝罪をもっとしっかり表現すべきだと思います。少数や、奇異な印象と言う事でそれを否定したり排除をすると言うことは危険なことであり、誤った方法であると言う事が、子供さんには伝わりにくいと思います。
また、映画の中での科学的な部分や人類の進化について触れた部分でも、非常に信憑性に乏しい(正直、間違っているのでは?)箇所が見受けられました。
単なる娯楽映画としてご覧頂く分につきましては、まあ、しょうがないかとは思いますが、アトムでそれを作っている点が、私個人的には納得いかないのです。
手塚治虫と言う方は、時代考証、科学知識など、その時代において最先端な部分まで考慮されたうえで作品を生み出しておられたと認識しております。
また、作品の中には、正義、悪、どちらをも含めてのヒューマニズムが存在していました。
ですから、いまでも、手塚作品は子供から大人にまで愛され続けているのではないのでしょうか?
これからもこのようなスタイルでの手塚作品が続くのであれば、原作者手塚治虫と言う部分は無くして頂きたいと言うのが私の切なる願いです。

今日は私的なコメントばかりで申し訳ありませんでした。



2005年07月16日

アトムキッズへのメッセージ (鉄腕アトムの映画)

アトム試写会近年で、今年ほどロボットが注目された年は無いのではないでしょうか?
大きな影響としては、愛知万博やロボカップ、そして進化し続けるAIBO(ソニー製の犬型ロボットです)等、いわゆる自立型ロボットの出現が挙げられるかと思われます。
従来のような、人間に教えられた事だけをただ繰り返すロボットとは異なり、これら自立型ロボット達は、自分達自身で周りの状況を判断し、行動を行うのです。
確かに生き物と比較するとまだまだ全くちゃちな行動ではありますが、実際に接してみると、非常に楽しいものです。
そして、頑張れば買える値段で、少しずつではありますが、家庭に、ある種家族の一員として入ってきています。
(旧式のAIBOなどは、ソフマップなどのパソコン販売店で中古品として安く売られているほどです。−ロボットの中古市場がもう確立されて来ているなんて!!)
そんな21世紀のはじめに、またアトムが登場します。今度は大画面での40分の短編映画として。
私達が小さかった70年代後半から80年代頃、やっぱりアトムの世界はまだテレビの中の空想世界でした。
でも、今は違います。アトムの中の未来の道具の多くは実現されていますし、ロボットも、ちょっと手を伸ばせば身近に接する事が出来る時代です。
だからこそ、今、アトムが必要なのです。
作者である手塚治虫さんがアトムに込めて私達に送ってくれたメッセージを、今の子供達、そして忘れかけている我々に今一度伝えてもらいたいのです。
アトムを作る皆さん、ロボットが流行るからアトムを画面に復活させるのではなく、アトムの持っている思いを再び伝える手段として「生きたアトム」を私達に送り出してやってください。
(「仏作って魂入れず」になりませんようにお願いします)

この秋、大阪サントリーミュージアム天保山のアイマックスシアターにて
『ASTRO BOY 鉄腕アトム〜10万光年の来訪者・IGZA〜』として上映予定とのことです。全国のアイマックスシアターや大きなスクリーンのある劇場でも公開されるかと思いますので、興味のある方は一度ご家族でご覧になっては如何でしょうか?
本日、この映画の試写会を見て参ります。感想を書こうと思いますので、良ければ参考にして下さい。



2005年07月15日

「ガンダム浪花に立つ」 GUNDAM展(ガンダム展)開催

ガンダム

現在の30歳代を中心とした世代の人々の多く(特に男の子)が経験したものの1つにガンダムブームがありました。ちょうど1981年春に劇場版の「機動戦士ガンダム」が放映され、それとともに、ガンダムに登場するロボット達のプラモデルを買い求める子供達で、おもちゃ屋やデパートの前に行列まで出来たいわゆる「ガンプラ」ブームが起きました。
私も校則を破り、子供同士でドキドキしながら映画館へ見に行きましたし、、私の弟達はガンプラを手に入れる為、親と共に早朝からデパートの前に並んでおりました。
あれからもう、四半世紀が経ち、時代は21世紀。あの頃少年だった私達は社会の一員として様々な分野、形で活躍しています・・・?・・・いることでしょう。
そのような、ガンダムから影響を受けたクリエイター達が、自分達の視点で捉えたガンダムからのメッセージを表現したのが、今回行われる展覧会、GUNDAM展(ガンダム展)のようです。
会場は大阪のサントリーミュージアム天保山で本日、7/15からの開催です。
ミュージアムのURLはhttp://www.suntory.co.jp/culture/smt/です。

今回の展示物の中でもっとも楽しみにしているものの1つが・・・。


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