2007年03月16日
最後の土筆(つくし)生育地が・・・ 2007年の土筆in東大阪
3月に入るや季節は逆戻り、冬の寒さが続いています。
2月末のポカポカ陽気の頃、用水路の横にある毎年土筆(つくし)が生えて来る場所をぐるりと回ってきましたが、結果は“まだ”でした。
その後、寒い日が続いているのですが、そろそろかな?と思い約2週間ぶりに見に行ってみました。
その結果、
土筆(ツクシ)を見つけました。
小さいですが既に若干カサが開き気味です。
そこで周りを見渡して見ましたが、この他にはツクシが見られません。
通常、土筆はある程度の間隔を保ちながらも全体から見ると密生して生えてくるのが常です。
ですから、1本見つければその周りには必ず何本かのツクシが見つかるものです。
ですが、今年はそうではありませんでした。
最初に見つけた場所から10m程度離れたところにも毎年土筆が生える場所があるのでそちらへ移動してみることに。
でも、結果はやはり同じでした。そこでも1本見つかっただけ、それも完全にカサが開いた状態のものでした。
仕方が無いので、そこから用水路を100mほど遡った場所へ移動しました。
そこは毎年数百本の土筆が生えて来る場所なのです。
ところが、結果は惨憺たるものでした。
先ほどと同様、全く土筆が見られません。
また、毎年一番たくさん生えて来る場所では、周りに生えていた背の高い草が刈り取られ、地面に重ねて打ち捨てられていました。これでは生えてこられません。
さらによく見ると、あちこちでツクシの親である“スギナ”が枯れて白く干乾びていました。
スギナは生命力が強く、農作業では“しつこい雑草”として嫌われる傾向にあります。その為スギナを枯らす強力な除草剤が開発され、よくラジオCMで流れていました。
この干乾び具合からすると、昨年除草剤で枯らされたようです。
親であるスギナがここまで枯らされてしまってはこの場所では今年の土筆は絶望的です。来年以降もダメかもしれません。
仕方が無いのでもう一度最初の場所に戻って地面をよく見てみると・・・
ありました。スギナの芽が出て来ています。ちょっとホッとしました。
今日見つけたつくしはどれもカサが開き出したものでしたが、周りに他の土筆が全く見られないというのは、、誰かが抜き取っていったのでなければ、非常におかしな状況です。
スギナの芽の生育状態からすると、ツクシが芽を出すのはこれからのような感じもしますので、今年の異常気象で、一部早く育ってしまったものがたまたま出てきたのかもしれません。(そうであってほしいものです。)
ただ、除草剤で根こそぎやられてしまった場所では早くスギナが回復しないと他の草が生えて生育環境が変わり、二度とスギナが育たなくなる可能性も生じてきます。
町外れの田舎な場所ですが、子供に伝えられる<自然>がまた1つなくなりそうな気配に悲しい限りです。