2005年08月23日
カピバラさんのこと(宝塚ファミリーランドの動物達は今 その2)
お盆休み前のブログで宝塚ファミリーランドに居た動物達の引越し先について書きました。
その際に載せた引越し先リストに載っていなかった動物がいました。
それが<カピバラ>です。
この生き物、柴犬くらいの大きさでのっそりしており、色も黒っぽくて間違っても動物園で目立つタイプではありません。
ですが、すごく気に入ってしまったのです。
そこで下記の文面で親会社であった阪急電鉄の広報室さんに問い合わせて見ました。
『宝塚ファミリーランド閉園からもうかなり経ってしまったこの時期に、このような質問を致し誠に申し訳ありません。
閉園前のニュースで、何種類かの動物については行き先を知る事が出来たのですが、その他の動物については報道が無かった為ずっと気になっておりました。
2001年に結婚して以来、(近年ではほぼ毎回)、妻に連れられ宝塚歌劇を見に行って居ります。
ですので、大劇場の前に立つ度、そして、改装されたガーデンフィールズに行き、ドッグラン施設や中華料理屋さんで食事をする度に、遊園地と動物園のことを思い出します。
なかでも気になるのが、今回問い合わせました「カピバラ」です。
確かホワイトタイガーの斜め前あたりで飼育されていた動物で地味ーな感じの動物ではあったのですが。
あれは2002年(もしかすると2003年だったかもしれませんが)の宝塚歌劇バレンタインデースペシャルの時の事です。1部が終わり、2部までの待ち時間にファミリーランドの動物園に行きました。まだ真冬でとても寒い日でした。
鳥がいる屋内施設を見た後、ホワイトタイガーを見に行こうとしたとき、彼らに出会いました。
コンクリートそのままの展示場で、コンクリート製の大きなU字管状のものをひっくり返して小屋が作られていました。そのなかで、ちょっとヌボッとした顔の生き物が二匹並んでいました。たぶんつがいだったのでしょう。
寒さを防ぐ為か?ぴったり寄り添っておりました。呼びかけてみましたが、鼻先を少しヒクヒクさせるていどでじっとしていました。支えあう仲良い感じが伝わってきました。それが「カピバラ」だったのです。
二人して、「あんな風になりたいね」と話し合いました。(今は、攻撃しあうカンガルー夫婦になりつつありますが)
サイトに載せられていた移動先の表にはカピバラの名前はありませんでした。(非常に心配になりました)
消息が分かるようでしたら、ぜひ会いに行きたいと思いますので、お手数かとは思いますが、一度お調べ頂けませんでしょうか?宜しくお願い致します。』
そして次が広報室さんからのお返事でした。
『阪急電鉄広報部Mと申します。平素は阪急電鉄をご利用賜りまして誠にありがとうございます。本日は電子メールをありがとうございました。
H様から頂戴いたしましたご質問につきましてご回答申し上げます。
「カピパラ」につきましては、誠に残念ながら閉園前に元気がなくなり、順番に死んでしまったとのことです。
周りの環境の変化についていけなくなったと言うのが原因らしいです。
どうかH様には、いつまでも「カピパラ」のように夫婦仲良くお過ごしくださいますようお祈り申し上げます。
今後も阪急電鉄および阪急グループをご愛顧賜りますようお願い申し上げます。』
周りを気にせず自分達のペースでのんびり暮らしているように見えた彼らでしたが、閉園に向け、いなくなっていく周りの動物や、今までにはない園内の雰囲気に耐えられなかった、本当はとても繊細な生き物だったのです。
それに、相次いで死んでしまうなんて・・・本当に最後まで仲良しだったことがよく分かりました。
この事を妻に話すのはとても辛かったのですが、その夜、やっぱり話しました。妻も良く分かってくれたようです。(その後、夫婦喧嘩しなくなったわけではありませんが)
ファミリーランドと、彼らのことはこれからも忘れる事は無いと思います。
また、9月には宝塚大劇場に行くと思います。その時には妻と一緒に彼らのいた場所付近(今の住宅展示場付近かと思うのですが・・・)で手を合わせてあげたいと思います。
カピバラさんについては明日もう少し書きます。(明日のは明るい話です)